ぱずる、、〔十四 ピース〕

ホッチ  2007-02-13投稿
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『ノリユキ、、?』

小さい時から内気で気が弱く、、面白い会話も出来なかった。
自分から人をさけるようにし、それでもいいと開き直っていた、、。

高校に入ってもこの性格は変わらず、休憩時間は一人外を眺め授業の始まるのを待った、、。

半年ほどしてからか、一人気になる女の子と出会う。
その子もよく外を眺めていた、、
たまに目が合っても知らないフリを通した。

ある日いつものように外を眺めていると、横に人の気配を感じた。
また、アホなクラスメートが冷やかしにきたのか、、
一つ溜め息をついて振り向いた。

そこにはあの彼女が立っていた、、。

驚きを隠せないながらも、気丈に振る舞うよう一瞬に全力を注いだ、、。

「何か用、、?」
不自然なく言えた気がした。

彼女は一言「いつも何をみてるの?」とだけ聞く。

何をみているわけじゃない、ただこの空間から離れたいだけ。
人と戯れるの苦手なんだ。

了承したのか、彼女はなにも言わず去っていく。

「君はなんで外をみてるの!?」つい、言葉が出てしまった。

「やっぱり見てたんだ、、」軽めの笑みを溢し、それだけ言い残し去っていった。

仲が良くなったわけではないが、それからたまに言葉を交すようになった。

会話は短く、要点だけを伝える。ハタから見ても私たち二人が仲良しとは到底思えないだろう、、。

現に私自身、彼女は友達だと思っていなかった。

そんな関係続くある日、いつものように私の横に立つ彼女を感じた。

「今日はなに、、?」
最初のような驚きはもう無く、冷静に対応すると。
「今日一瞬に帰らない?少し相談したいことがあるの、、。」

とだけ言い放ち、返答待たずして自分の席へ帰っていった。

どう捕えてよいのか、イキなりの発言に困惑し、勿論その日一日の授業は台無しとなった。

放課後、、。

クラスの人間は足早に外へ散らばり、三十分後には教室に私達二人しか残っていなかった、、。

「じゃあ、、行こうか。」彼女は立ち上がり、教室を出ていく。

少し間を置き、私も移動する、、。

付かず離れずの距離を保ちながら彼女についていくと、ある寂れた加屋へたどり着いた。

昭和初期を思い出させるような風貌、、庭に大きな柿木が植わっており。
辺りの日差しを遮っていた、、。

「どうぞ、、入って。」
私は、言われるがままお邪魔することにした。

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