「そこを借りたい。」
またバックをしょいなおした。
細身の男は半開きにしたドアを片手で押さえて、壁にもたれながら少し考えいる様子だった。
それから、口を開いた。
「手付けに２００。家賃に２５０でいいなら鍵をもって来ますけど。」
そう行って、親指で部屋の中をさした。
「ああ、それでいい。」
ジョージは即答した。
あまりお金の事は気にしていないようだ。
何で稼いだのかと考えると少し怖くなった。
細身の男は返事を聞くなり、部屋の奥に鍵を取りに行った。
ドアが閉じそうになったので、ジョージが足で止め、半開きを保った。
少し待たされて、半開きのドアからまた細身の男があらわれた。
手には鍵を持っいて、ジョージにさしだした。
「名前はデビットです。何かあったらこの部屋まで来て下さい。」
「ああ。」
ジョージは、鍵を受け取って鍵についてある番号札を確認した。
「どうも。」
無愛想に礼を言って、すぐに階段の方に向かった。
私もそれに続く。
デビットと名のった細身の男がドアの間から私達をまだ見ていた。
おかしな光景に見えてるだろうな……。
そう思いながら視線を気にしていないふりをして階段を上った。
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