「春夏には、もう疲れたんだ。」
私は恐れた、親友がいなくなる事を。男友達なんて簡単にできるが、あんな心を割って話せる女の子は彼女しかいない。
「ごめん。あたしには無理…。」
次の日、大学の前で浩二に待ち伏せされていた。
「俺春夏に別れようって言ったんだ。優が好きだって事も。」
「別れてないんでしょ?」
浩二がヘタレだと知ってる私には、分かりきった事実である。
「あいつが泣くから…。」
別れ際に一言、こうも言われた。
「春夏、お前が怖いって。」
恐れていた事が起こってしまった。私は何もしていない。なのに何で!?
怖い。
助けて。
嫌われたくない。
――――――――
優ちゃん、遊ぼー。
あれー?優ちゃんいないよー。
あ、優ちゃんいたよー。
ねえ、今日は何をくれるのー?
あの時嘘吐いたでしょー。
悪い子だねー。
お仕置してあげよっかー。
これ痛いー?
これはー?
あはは。
きゃははは…。
あら、優どうしたの?
そう?ならいいけど…。学校どうだった?
またテスト満点だったのね。すごいじゃない。
何でお前は俺に反発するんだ!
優には関係ないんだよ?これはパパとママの問題だからね。
お前の管理が悪いから優がこうなるんだ!
パパとママが喧嘩する。
あたしが風邪引いちゃったから。
わがまま言うから。
お約束破っちゃうから。
優ちゃんって泣かないよねー。
だってお遊びだもんねー。
ごめんね優。ママがちゃんとしてないからパパが怒るの。
優がいなかったらとっくに別れているわ。
ママ?さぁ。
それよりおいしいお寿司があるんだ。食べるかい?