[ぅ〜んダーリンたちどぉこ行ったのかなぁ☆★]
気付いたら眠っていた
なんでかそれまでの記憶がないような
[あそこに降りてみよ☆]
ひゅぅぅん
ゆっくりと高度をおとしてゆくレイン
ざさっ
枯れ葉がざわめきながら飛んでいった
辺りを見回す、
[な〜んもナシぢゃあん!!ん・・・?]
収穫ナシかと思い、再び飛び立とうとしたが、ふと
目に入ったものが気になった
[血だ・・・]
赤い血
人間の血
[ダーリンの匂いがする]
呟き、最悪の事態を想像してしまう
[そうだった!ダーリン捜さなきゃあ!!!!!]
今更あたふたし、近くにあった小石につまずいて派手に転んだ
[ぅええん!痛いよう!!ダーリン助けてよお!!]
ワザと大きな声で叫んでみたが
誰も来ない
レインはこの際青かザックでもいい と思い
いよいよ本鳴きを始める
[迎えにきたよ、レイン]
その人影は、涙で滲んでよく見えなかった
[うぇ・・・っく・・・ダーリンなの?]
泣きじゃくりながら人影に尋ねる
しかし人影は困ったように頭をポリポリと掻き
[まいったな、あの地上人に洗脳されてるんだね]
その瞬間、レインの表情が凍りついた
[やっぱり声を奪うだけじゃダメだったか・・殺しとけばよかった]
にこやかに笑う
しかしクーロンではない
[スン・・・何でお前が・・・]
今まで聞いたことのないレインの口調
目をカッと見開き、地面を強く握る
涙も渇き、今ならハッキリ見て取れる
金髪をおぼっちゃま刈りにしたような青年
古代ギリシア人のような白い服
[君はあの地上人に洗脳されているよ、だから僕がなんとかしてあげる]
手をそっと差し伸べるスン
ぱぁん
しかしその手はレインに拒まれた
スンは手をさすり、レインに笑った