3月13日 AM10時35分
初のショート…
俺は期待と不安でいっぱいだった…
『俺はライトかぁ…ようやく曽我端さんも俺の足を認めてくれたかぁ』
と、ケイタが呟いた。
すると、すかさずリュウヤが
『バカ!お前が速いのは長距離だろ!調子のんな!大体お前のファーストが使えねぇからタッパのある橘がコンバートしたんだろうが!!』
ごもっともなことを言った。
確かに去年の秋、エラーが断トツで多かったのはケイタだ。
ショートバウンドがさばけなくて、いくつアウトを逃しただろうか…
去年の秋のオーダーは
1番(中)北条
2番(二)白石
3番(遊)滝本
4番(三)村上
5番(投)天堂寺
6番(左)橘
7番(右)菊川
8番(捕)不破
9番(一)丸山
だった。これに、リュウヤがピッチャーをするときは、ショウがショートに入るというオーダーだった。
去年から考えると確かにある程度のコンバートはある…
しかし、ショウがレギュラー組に入った時、俺はリュウヤの控えになるわけ??
どうなるんだよ!…と一人で考えていると、
リュウヤが
『おい!八神!俺が投げるんだからミスんなよ!』
と言った。直接的な言い方にカチンときたが、そこはあえて逆手をとり
『じゃあリュウヤの足を引っ張らない為にもショートのいろはを教えてくれよ』
と言った。
するとリュウヤが
『お前、わかってんじゃねぇか!まずショートってのは………』
といった感じでリュウヤから、基本的な守備位置、ゲッツー、牽制のサインなど必要事項をいろいろと教えてもらった。
『まず、難しいことは要求しねぇ。イージーミスだけすんなよ!』
と最後にリュウヤは言った!
ショウのアップも終わり、白組のメンバーも発表された。
1番(中)野原1年
2番(遊)成瀬1年
3番(三)進藤2年
4番(投)天堂寺2年
5番(捕)布川2年
6番(左)三野1年
7番(一)山竹1年
8番(左)太田2年
9番(二)石橋1年
白組に関しては特に紹介するような人物はいない…
残った部員はコーチャーや、審判にまわった。
グランドの準備も整い、間もなく紅白戦が始まろうとしていた…