夜――
大音量で鳴り響く洋楽に、露出が激しい人間の波。
クラブの中はまるで日本じゃないみたいだ。
ごちゃごちゃ騒がしい雰囲気は嫌いじゃないけど………
「なんかダリぃ。」
いつものソファに座り込むと、俺は煙草を片手に周りを見渡した。
いつものツレと顔なじみのやつらと……あれ？
「トモヤは？」
「あ〜なんか今日は用事あるから来ねぇって。」
「女？」
「だろぉな。」
って、喋ってる間にも群がってくる女達。
どいつもこいつも濃い化粧とキツい香水、んで襲われてぇのかっつー服装。
「リョウどれにする？」
「あ〜〜。」
どうしようかな。
なんかどれでもいいけどどれもイヤ……みたいな。
そういやユカリなにしてんのかな。
前会ってから何日経ったっけ……ってまだ３日くらぃか。
「おぃリョウ、どうすんだよ。」
「あ〜〜待って。」
携帯を開きショートカットキーを押す。
ユカリは一応セフレフォルダに入ってるけど、呼び出す回数が多いから登録しといたんだ。
この時間ならいつも３コール目くらいで出る。
いつ俺に呼び出されても良いようにかな…なんて思うくらい。
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