PM8:30
こんな時間に一人で家にいるのって……すげぇ久しぶりかも。
だいたいは夜中か朝に帰ってくるし、それ以外は誰かが一緒。
一人だと時間ってすごい長く感じる。
やることないから携帯を開いた。
着歴とメール…確認すんの今日何回目だろ。
不在着信2件―\r
あっ!?いつの間に?
思わず飛び起きて確認した。
ダチだ―――\r
「俺…ダセェ。」
小さくため息をついて、なんとなくアドレス帳を開いてみる。
《セフレフォルダ》
アミ・カヨコ・サヤ・ナオ………
誰一人、顔が思い出せない。
セフレってことは2回以上は会ってるはず。
前まではこん中から気分に合わせて選んでたのに、いつから思い出せなくなったんだろう。
…ハルカ・マイコ・ミユキ………
ユカリ
自然と指が止まる。
そういや、嫌なことがあった時は必ずユカリを呼んでたっけ。
最近は気分とか関係なくだったけど。
今日みたいな日は絶対ユカリだな。
『なんかあったの?』
ユカリの声。
昨日聴いたような…ずいぶん昔のような………変な気分だ。
今日で2週間か――
それまでが2日おきくらいだったからなんかすげぇ長く感じる。