………どのくらい…泣き続けただろう………………。私は、ベットの端に座りジョージの胸で泣いていた。ジョージも私の隣に座り、ずっと体を支えてくれていた。
何度も涙を拭ったセーターの袖口がびしょびしょに濡れている。
心はだいぶ落ち着いたのに、涙はまだ流れ続ける。
……私はなぜ彼の胸をかりて泣いているんだろう………酷い目にあいそうになったのに………。
ゆっくりと彼の胸から頭を離す。
彼もゆっくりと、私の体を覆っていた腕をほどく。
まだ涙が止まっていない。彼の顔を見る事はできなかった。
少しうつ向き、視線をはずした。
私はまた……何してるんだろう…………こんなところまで見られて……。
何かが頬に触れた。
顔を上げると、ジョージが手を伸ばし、涙を拭っていた。
優しい顔だ…。
一瞬目があって、すぐに視線をはずした。
…一瞬だったが最初にあった時のジョージに見えた。勇気を出して、もう一度視線を持ち上げた…。
ジョージがこちらを見ていた。
声にはならなかった………見つめ合う……。
涙を拭っていた手が優しく髪を触り、また頬をなでる…。
「…サラ……。」
涙の止まらない瞳でまっすぐ彼を見つめる……。