G.RPG(16)

オンタッキー  2006-01-23投稿
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極道院を後にした俺たちは、一路東都(表の東京)を目指しひたすらに道を進んだ。

「ここからその東都までどれくらいなんだ?」

俺の問いに対しフロンは地図と睨めっこしながらこう答えた。

「2、3日で着くはずだよ。順調に行けばね」

2、3日……。結構あるな。

「ていう何で車とかの移動手段が無いんだよ?こっちは」

「ありますよ。表の乗り物の性能を遥かに凌駕する乗り物がたくさん」

「……なんでそういうの使わないんだよ?」

わざわざ歩く必要なんて無いんじゃないか?

「レンタル料かなり高いんですよああいうのって」

「って金の問題かよ!お前神様なんだろ!なんとかしろよ!」

「無理ですよ。それに神は世界に約3億人存在するんですよ!いちいち特別扱いしていたら世界が破綻しますよ!」

その台詞を聞き、俺は本当にここが人間の想像の世界なのか大変不安になった。

(だって金の事情とかリアルじゃない?)

「ほら!行きますよ一馬さん。日が暮れる前に今夜休む場所を確保しないと!」

俺の腕を引っ張りながらフロンは言った。

「え?その言い方ってまさか……」

「そうです。今夜は野宿です」

フロンはびしっと握り拳を振り上げつつ言った。

「……まじっすか」

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