『イサム、、』
僕は走る!僕は逃げる!!
何なんだあの子は!?
彼等に声を掛けたがうわの空、、揺すっても反応はなかった。
入った時から嫌な感じはした、場所が場所だからかもしれないが。さりげなく僕は最後尾を歩くことにした。
なぜこんなところで女と待ち合わせするのか?ノリユキに聞いたがあいまいな答えしか戻ってこなかった。
すると突然二人は立ち止まり、僕はミチルの背中にぶつかる、、。
何事かと前をみると、そこには一人、、少女がいた。
見た目、時間帯、地に足がついていない事からして。人間であるはずがないと伺える、、。
恐怖感より先に悲鳴が溢れ、判断力は皆無に等しく、、動かない彼等を見捨て僕は逃げた、、。
途中、、違う男の悲鳴が聞こえる。疑問より更に恐怖心が増すこととなった。
入り口付近で人間らしき物とぶつかる!!
もう勘弁してくれ!!確認する気力もない、構うことなく道を走る、、。
、、駅に着いたときには肺がおかしくなっており。呼吸は乱れ、汗か涙か判らない液体が顔から滴り落ちていた、、。
最終は既に出てしまい、辺りが暗い、、看板の電灯も明日まで休憩にはいっているようだ、、。
一時間ほどベンチで横になり、呼吸を整える。
すぐさま眠気が襲ってきたが、死と隣り合わせの緊張感からか寝ることは出来なかった。
なんとか落ち着き、何時間掛るか定かではないが線路を歩き、自宅へと向うことにした、、。
道中、鼻唄を歌って気分を紛らわす。
唄うネタも尽きてきたので思いつく歌詞を声に出していた、、。
『ごんげん、、そこにはちかよるな、、。
ごろつく、、逃げねばもってくぞ、、。』
聞いたこともない歌と歌詞、、僕も既にとり憑かれていたようだ、、。