『本当に行ってしまわれるのですか?』 「あぁ…。少しの間だけ、行かねばならぬ所があるのだ…。待っていてくれ!俺は必ずや貴女の元に戻って来る。それ迄…待っていてくれ!!」 『えぇ、私ゎこの一生が終る迄、貴男様を御忘れにはなりませぬ。この愛も変わらずに…。』 「では、行って参る…。」 彼は風に消えて行った…。 彼女の涙、頬迄流れ、緩やかな風に乗って、小さな粒になって、はじけて…消えた…。 『貴男様の事、貴男様と過ごした日々、貴男様の愛、貴男様の全て…。幾つもの年月が過ぎようとも、貴男様を御忘れにはなりませぬ…。何時迄も…。何時迄も…。』 …続。