LAST SUMMER#21

SETTARMEN  2007-02-23投稿
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3月13日 紅白戦
【3回裏】

いつもの如く今井先生の『プレイ!』で3回裏が始まった。

打順は9番石橋。

石橋は2-1からの4球目をサードゴロ。

1アウト。

打順は1回りして1番野原。

野原は初球を打ち上げ、ピッチャーフライに打ち取られた。

2アウト。

続く2番は成瀬。

成瀬は0-2からの3球目をセカンドに打ち、これもセカンド白石が軽快に捌いた。

3アウト。

3回裏はリュウヤが見事に3人で打ち取りこの回を終了した。

【4回表】

打順は4番村上から。

『タク頼むぜ〜。』

と俺は一言声をかけた。

しかし…


天堂寺は前の打席打たれたカーブを1球も投げず、ストレート、ストレート、フォークでタクを3球三振に打ち取った。


『クソッ!』

ベンチに帰ってきたタクは悔しそうだ!

1アウト。
続く5番は橘。

橘は初球を打ち上げ、ショートフライに終わった。


天堂寺にもリズムが戻ってきたようだった。

2アウトになり、打席には不破。

不破は、0-1から緩いカーブをライト前に運んだ。

2アウト1塁。

しかし、続く7番の菊川が2-3と粘ったが、セカンドに倒れ4回表も終了した。

【4回裏】

白組の3番進藤から打順は始まった。


進藤は2ナッシングから滝本のカーブをかろうじて当てたがピッチャーゴロに終わった。

1アウト。

再びこの男に打順が巡ってきた。

4番天堂寺。


天堂寺は入念にネクストサークルでスイングを済ませた後打席に入った。


グラウンドは明らかに違った雰囲気になっていた。

『プレイ!』

今井先生が合図をし、遂に2度目の対決が始まった。


初球。


滝本のカーブに天堂寺が物凄いスイングで空振りした。


そのスイングに俺はゾッとした…


2球目。


インハイのストレートにやや振り遅れ気味に振った天堂寺の打球はバックネットに。

『ファール!』

今井先生が両手を広げた。


2ナッシングと追い込まれた天堂寺。


しかし、天堂寺に焦りの様子はなく、グランドにはただならぬ雰囲気が漂っていた…



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