『ある××、、?』
首の裏がかゆい、、後ろ足でバリボリ。
はっ!!
目が覚めた、、なぜここにいる!?
確か警察署の前でノリを待ってて、、。
あぁー、、。暑さに負けたのか、ふがいない。
私は彼女のベットへ寝かされてる、側にはノリが寝息を立てていた。
重い私をここまで、、さぞ大変だったであろう。感謝の意を込め顔を一舐め、、。
目を覚ました彼女は虚ろな眼ながら私を抱き締めてくれた。
やはりノリは好きだ。
次の日、いつもより早い時間に散歩へ出かける。
まだ外が暑くなる前、、私を気遣ってくれているのか。ありがたい。
、、? 彼女は自転車に乗り込み何気無く走り出す。
長い道のりになりそうなのは容易に想像できた、、。
今日はどちらまで?
所々水分補給をしながら走り続ける、彼女は風に髪を揺らし涼しげに。
私は死にもの狂だ!!
年には勝てないとかの問題ではない!どこまで行くんだこの娘は!!
着いた先は病院、、。
すでに壊れていて何故ゆえここまで来たのか、肩で息をしている私にはどうでも良かった。
『ここでパパが死んだの』
遠い目をし、思い出に浸る彼女。風でなびく髪を手でおさえ一呼吸おいて建物の中へ、、。
私も共に。
歓迎するかのように優しい隙間風が私たちを包む。
彼女には聞こえていないと思うが、女の子の細やかな笑い声が聞こえる、、。
どこから聞こえてくるのか、辺りを見渡すがそれらしき人間は確認できず。とくに臭いも感じとれなかった。
目的の場まで来たのか、ノリは足を止め貼られたテープの外から部屋を覗く、、それにあわせるかのように聞こえる声の音量が増す。
聞こえてしまう私は背筋が凍る思いだ!!
さすがに耐えかね、彼女のズボンを引っ張り帰ることを勧めた。
『パパ、、』
悲しみにくれている彼女に私の願いは伝わらなかった、、。
「ごんげん、、そこへはちかよるな
ごろつく、、逃げねばもってくぞ
てんまい、、終わらぬくぬあそび
ちゃぶろく、、一人じゃ寂しかろ
ちーやー、、できたかひとぬもじ
ぱっ、、つづきはまたあした 』
後ろから歌声が聞こえる、、。