[死ね..張九龍]
人が人を殺そうとしているときの顔はなんとも恐ろしい
目を見れば分かる
[.に...げてぇ....だぁりんっ.....!!]
手を伸ばそうとしても
意識に霧がかかったようになってきて....
体の力が空に霧散してゆく
やがて視界も....
遠く...
深いどこかに
ひきずりこまれてゆく
ｽﾝは歓喜に酔っていた。まだ、自分の目の前にいる男を殺していないとゆうのに
[(ﾚｲﾝさんが僕の物にっなるんだっ!!)]
そう思うだけでつま先から..力が抜けない
しかしグズグズもしていられないので
まずは押し倒してみる
どざっぁっ
呆気なく、うつ伏せに倒れた標的
上乗りになり、ナイフを首筋あたりに差し向けるが。
なぜか少しも抵抗しない
[まぁ....運がなかったのさ、でも最後に顔はみてあげるよ？]
首の付け根あたりで小さくくくられた髪を強引に掴み上げる
その拍子に、全ての頭髪をまとめていた紐が.....シュルシュルと地に落ちた
[......]
男と目が合った
合ってしまった
[ぁ...ァアァアアァアァアァアっ]
カタカタと震え、手に持ったナイフが汗でスルリと抜け落ちた
[はなして･････くれないかな？]
その男は話しかけてきた、ｽﾝは妙な重圧にその場から動けない
[ななななっなんで...!!!声っこっ声...!??]
上乗りになったまま男を指差し言った
まったく言葉になっていない
しかし、そんなｽﾝに追い討ちをかけるように男.....ｸｰﾛﾝがﾆｺﾘと微笑む
[ヒ・ト・ヲ・ユ・ビ・サ・シ・タ・ラ・ダ・メ・ナ・ン・ダ・ヨ.......]
男は、もう失神寸前のｽﾝに人差し指を突き立て、再び微笑んだ
[どいてよ]
メキッッ!!
指が弾かれ、ｽﾝを吹き飛ばす
骨にヒビの入る音が響き渡る
ざざざざざざっ
地面に体をこすりつけながら吹き飛ぶｽﾝ
すでに気絶している
ｸｰﾛﾝは立ち上がると、地に落ちていた紐と眼帯を拾い上げた
[やっぱり....『表』は弱い....]
その、裏ｸｰﾛﾝは。倒れたｽﾝを見てニヤリと笑った.....
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