[ぐっっ....?!!]
いきなり頭を抱え、顔をしかめる青
その様子にサクラが、ザックが青に駆け寄る
[どうしたの?!]
その場にしゃがみこんで唸る青の背中を優しくさするサクラ
返答はない
[オジイの家に運ぶぞっ!!]
ひょいっと青を抱き上げるとキャラバンの方に駆けるザック
その後をサクラが青い顔をしながら追う
[ぅぅうううっっ]
建物に入っても青の容態は変わらない
まるで悪夢にうなされるように寝返りをうつ
[....なにが起こってるの...!]
慌ててサクラは隣に立つザックに助けをもとめる
しかしザックは首を横に振り、うなされる青の隣に座った
[俺もわかんねぇよ]
苛立ちを隠さないその表情にサクラは自重する
ザックはいつもヘロヘロしているから
いつものクセで怒鳴ってしまうのだ
しかし今回のザックはとても真剣な顔をしている
[!!!!!!]
ドクンっ
青の体に衝撃が走る
サクラやザックも異変に気づき、青の体をゆすってみた
[.....]
これも返答なく
サクラはだんだん苛立ちってきた
[起きなさいってば.....!!]
パシィッン
サクラが青の頬を勢いよくはたく、その光景を隣で見ていたザックは唖然としていた
すると、先ほどまでうなされていた青がムクリと起き上がったのだ
[青ーっ!!心配したんだかーーー][二人目]
なぜか青は喜び、安心するサクラの言葉を無視するように呟いた
ザックは警戒するように刀に手をかける
[あと五人]
また呟くと建物の出入り口に向かって歩き出した、幽霊のようにゆっくりと
[サクラ、俺についてこい]
[は....?ぁ....うん]
放心状態のサクラにザックは刀を一本放り投げる
護身用だろうか
サクラは黙ってザックと、その向こうにユラユラと見える青を見た
[あたしが助けるから.....]
ギュッと刀を握りしめ、ザックを追いかけた
あと....
あと五人...