ぱずる、、〔終 ピース〕

ホッチ  2007-02-28投稿
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僕がまだ幼かった頃、父が誕生日にジグソーパズルを買ってくれた。

複雑に散らばったピースを合わせていく、、単純な作業だが僕はやみつきになった。

彼女もまた、ただ遊んでるだけなのだろう。
遊び相手のいない孤独で哀しいパズル、、。



リィーーン、、
リィィーーン、、、

風鈴は活気を取り戻し、気持よく音を奏でる。

外で洗濯物を干している母に訪ねてみた、、。

『今話題になってる病院、結核病棟だったんだね、、』

母は頷く、、。

『そこで亡くなった人でヒトミって子いた?』

母の手が止まる、、。
「いない」と嘘をつく。

『バッチャンの子供って何人いたっけ?』

「私を入れて三人」
また、嘘をつく、、。

『バッチャンはなにで死んだの?病気?』

「肺炎をこじらせて亡くなったのよ、、』

これも嘘、、。

『バッチャンて、、』

「もうやめなさい!!」と、怒鳴られる。
そのまま母は洗濯物もそっちのけで自室へ、、。

扇風機をオフにし、私も自分の部屋へ入る。

もう一度ノートを開き、隣にいる彼女に謝る。

『あなたがされた仕打は確かに酷いと思う、でももうこれ以上人を殺すのは止めて、、』

彼女は首を傾げ、「なんでダメなの?」と呟く。

『その人の家族が哀しむから、、』

「じゃあその家族も殺せばいい、、。」
彼女はまだ遊び足りないようだ。


?ヒ ロシ
?ト モカ
?ミ チル
?ノ ブオ
?ノ リユキ
?ロ イ
?イ サム
?ハ ルキ

頭の一文字を繋げると、
「ヒトミの呪いは、、」

まだまだ犠牲者は出そうだ、、。
バッチャンの娘ヒトミ、、彼女はまたピースを探しに。
僕の耳には風鈴ではなく、手まり唄が聴こえてくる、、。



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