君に送る言葉?

深山暁  2007-02-28投稿
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「浅岡…。」
本当に、泣きそうなくらい安心した。

浅岡が笑っていたから。

…頬に温かいものが触れる。

浅岡の手が、僕の頬をなでていた。


真っ直ぐに僕を見つめる黒い瞳に吸い寄せられるように、


僕は浅岡に


キスをした。


唇を重ねるだけの、軽いキス。

キスなんて、初めてじゃない。
それ以上も普通にした事がある。

だけど今、僕の心臓は、壊れそうなくらい高鳴っていた。自分の鼓動が聞こえて来る気がした。


どれくらい時間が経っただろう。
すごく長かったようで、一瞬のように短くも感じた。

ゆっくりと唇を放す。

「…浅岡…。」
唇に残る甘い感覚で、僕の頭は麻痺していた。
考えて、悩んでいた事は全部

消えた。



「好きだ。」
自然と言葉がこぼれた。


「君が…好きなんだ。」



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