2007年1月12日。
午前7時55分。
「・・・・・・」
どこにでもいるような中学3年生尾川直人は目を覚ました。
「・・・・・・」
目覚まし時計を見る。
「・・・・・・」
午前7時55分。
「やべぇ!!」
事の重大さにやっと気が付いた。このままでは遅刻する。
直人は大急ぎで制服に着替えカバンを持ち家を出た。 支度がしてあったのは不幸中の幸いだった。
ここは関東地方のとある田舎町。
何のへんてつも無い田舎町で唯一変わっていると言えば刑務所がある事ぐらいだ。
キーンコーンカーンコーン・・・
「はぁはぁ・・・なんとか・・・間に合った。ぎりぎりセーフ!!」
直人はチャイムが鳴り終わると同時に教室に入った。
「席に着いて無いから遅刻だ。」
担任の高橋良平の容赦無い一言が直人に突き刺さった。
「そんな〜先生。少し位大目に見て下さいよぉ〜!!」
「ルールだからな。それよりさっさと席に着け。」
そう言われると直人は渋々と席に着いた。