望まぬ恋と運命

あゆう  2007-03-01投稿
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「じゃあ、今日5時に東口でいいですか?」

「うん。じゃあ約束通り5万円持ってくからね。」

「それじゃ、また。」


私は今日、おじさんと援助交際をする。

私は今までも、体でお金を手にしてきた。

いろんなおじさんを見てきた。

しかし思いだすたびに鳥肌が立つ。

もう慣れっこだ。

最初のうちは気持ち悪さもあった。

でも人間、慣れれば何だってできる。



5時まで一時間。

何だか面倒くさくなってきた。

ドタキャンも考えた。

しかし今日はお金がなかった。

今日我慢して行けば、一気に5万円が手に入る。


「仕方ない、行くか…。」


私は結局行くことにした。

やっと1時間が過ぎ、駅の東口にやって来た。

おじさんは、すぐにわかった。

向こうもすぐわかったらしく、目が合った。

「スイマセン、待ちましたか?」

「いやいや、俺も今来たとこだから。あっ、名前何て言うの?」

「ユイです。」

「俺はハルオです。今日はひとつよろしくね。」


見た目は30代前半ぐらいといつもからしたら若めだった。

しかも、顔もそれほど悪くはない。

とにかく私たちはホテルへと向かった。




しかし私はこの日、お金がなくても行くのをやめるべきだったのである。




「ユイちゃん、入れてもいいかな…?」

「あっ…はっ…あぁ…」

私はイキそうになってしまっていた。

ハルオさんのが入ったとき、いつもの商売とは全然違うと思った。


何故…?


そして気がつくとイッていたのだった。


普通なら一回限りの関係も何故か途絶えるのが嫌だった。

私はふとこんな事を口に出した。


「また今度会ってください。」



私は恋をしたのかもしれない。

それからまた何度か会い、体だけの関係のまま時はたっていった。

こんな形で知り合った人を好きになりたいわけないのに…

私は心が不安定になり、自傷をはじめてしまった。

そのとき決めた。




もう売春はやめると。

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