ぱずる、、〔裏 ピース〕

ホッチ  2007-03-03投稿
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私はどこへ行けばいいんだろう、、。

ずっと一人ボッチ。

暗いいつもの場所で膝をかかへ、無音の中目を閉じピースを探す。
そこはあのときのまま、沢山あったベットはなくなっていたが、人は残っている。あのおじさんもいる。
表情は相変わらず確認できないが、声は聴こえてくる。

『ピースは揃いそう?』

首を振る、、時間はいくらでもあるので地道に集めると伝える。

そんな声たちの雑談、やっぱ私は一人だと実感する。

ふと、先日殺した犬を思い出す。
確か心の声が聞こえた、、飼い主は助けてあげて。

自分のことより他人、それも同種ではなく人間をかばう。
彼の考えは理解できなかった、、。

犬が死んだとき。
彼女はそれのことを家族といっていた、、血の繋がりもなくどうして家族と呼べるのか。

その家族に捨てられた私は何者なのか、、

矛盾した考えに暫く思いを巡らしていた。

『家族とは絆だよ、、』

おじさんが口を開く。

「絆?」意味がわからないムネを伝える。

『絆とは、その人と暮らした中でわかる、感情。
共に喜び、共に泣き、共感しあえる仲。
いなくてはならない存在、、。』

私は首を傾げる。

『人間は一人では生きていけないとても弱い生物。だから仲間や家族と一緒に励まし合い、助けあいながら生きている。』

それは偽善だ!!
久しくなかった感情をぶつけ、私は怒鳴る。

『私たちがかかった病気は他人に移す可能性があった、おそらくほんとうは君の母親も一緒に死のうと思った。けどお腹にもう一人命がいたため仕方なくここに預け、、』

感情が剥き出しになるのがわかった!!
私の命は!!私も家族ではないのか!?
何故私だけ!!

『まだ君には時間がかかりそうだな、、』
その言葉を最後におじさんの声は聞こえなくなった、、。

私もあの犬になりたいと、涙を流していた。



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