バキバキ…
ドォオォン!!!
天井が破れる音が勇の後方から聞こえた。
『後ろだ!!』
しかし勇が振り向いた時にはオニは松坂のすぐ後ろに着地していた。
そして松坂が振り向いた瞬間。
ズシャアァァ!!!
オニは鋭い爪で松坂を切り裂いた。
そして松坂その場に崩れ落ちた。
松坂を襲ったオニはさっきのような人間の様な姿では無く完全な化け物だった。たとえるなら狼男の様な風貌。そしてオニの証である角が頭に二本生えており手には鋭いナイフの様な爪が生えている。
勇はオニの姿を見てとてつもない恐怖を感じた。
「あ・・・わぁあぁぁぁ!!!」
しかしまだ生きていた松坂の悲鳴がその恐怖を吹き飛ばした。
『一刻も早く助けないと!!』
バン!バン!バン!バン!バン!
勇は構えていたリボルバーを撃った。その衝撃と火薬の熱さに驚いたがそれでも距離が近かった為に5発を腹に命中させた。
しかし倒れない。 その時勇は秋山の言葉を思い出した。
『頭を狙わないと死なない。』
しかしオニはその時出来た一瞬の隙を見過ごすはずはなかった。
オニは倒れている松坂を無視して鋭い爪で勇に切り掛かった。
ズシャアァ!!