私はさまよう、、。
人間が嫌がる雨の中、草木の成長には欠かせない雨。人間も水無しでは生きられぬのに、、人間の身勝手さにはあきれる。
私が流しきれなかった涙を降らしてくれているのか、自分勝手な考えも治りそうもない。
犬がいた家へ、、庭に彼女が立っている。
前には『ロイのお墓』と書かれた板が刺さっている。
傘もささずに、、それほどにショックなのか?
暫く観察していると、家の中から母親らしき人間が彼女になにか言っている。
風をひくから中へはいれとのこと、、。
彼女は否定し、ずっとそれを眺めていた。
次に私の母親の孫『×××』の家へ、、。
「こんにちは、、今日はなんの話をしようか。」
やつれた顔で私に気を遣う。
たわいない話をし、最後には決まって「もう人を殺すのはやめない?」と、締めくくる。
いつもなら聞き流すが、ちょっと良いことを思い付いた。
私の条件を飲むなら、この遊びを止めても良いと伝える。
彼は喜び何でもすると答えた、、。
彼の優しさを酌んで、この遊びは終りを向かえる、、。
私は歩き出す、、
長かった夏休みも終りを告げ、また地味にせわしい毎日が始まる。
今日は珍しく母に起こされる前に目が覚め、朝食をたしなむ。
明日からはまた母親の目覚ましにお世話になると思うが、、。
自転車に乗り学校へ、、休みは終われど夏はまだ続いており暑さの中道を進む。
久々の友達、日焼けした奴もいれば茶髪にしてきた女子もいる。中身は一緒なので相変わらずの会話で時を過ごす。
だるい授業も相変わらずで、ただでさえ惚けている頭には刺激が強すぎた。
なんとか一日を終え下校する、、。
「おぃっ!!シュウ!!一緒に帰ろうよ!!」
友の声に立ち止まり、笑顔で返事をする、、。
上手くこの生活に溶け込めそうだ、この体はしっくりくる。
私の新しい人生は歩き出す、、。シュウと共に、、。
『ヒトミの呪いは、、終(シュウ)』