3月13日 紅白戦
【5回裏】
『最終回！！声出してしまっていこう！！』
グランドにｶｽﾞﾏの声が響く。
遂に最終回だ。
打順は7番山竹から。
山竹は初球のカーブを打ち上げた。
打球は一瞬、俺か？
と思ったが、ｶｽﾞﾏが
『ｻｰﾄﾞ！！』
と声をかけたので、
ｻｰﾄﾞのﾀｸがこれをｷｬｯﾁした。
これで1ｱｳﾄ。
続いて8番の太田。
打力のない太田に対してﾘｭｳﾔはストレートみっつで簡単に三振にとった。
2ｱｳﾄ。
最後は9番の石橋。
カーブを2球続けたﾘｭｳﾔは最後はストレートでピッチャーゴロに打ち取った。
これで3ｱｳﾄ。
引き分けかぁと思ったが今井先生が
『まだ時間あるからもう1回延長するぞ〜』
と言った。
延長戦は一瞬だった…
紅組先頭のﾀｸが天堂寺の初球、カーブをレフトフェンスを大きくオーバーするホームラン。
結局これが決勝点となり4対3で紅組が勝った。
試合後4点取られた天堂寺は平手打ちを受けるのかとハラハラしたが、結局曽我端さんは平手打ちをしなかった…
おそらく天堂寺がレギュラー組に対して孤軍奮闘したからだろう…
こうして俺の新シーズンを占う紅白戦は終わった。
みんなで試合の片付けをし、クールダウンした後、全員でまた集合し曽我端さんの話を聞いた。
『今日の紅白戦でそれぞれの課題は出たと思う。それを意識して春休みの練習を取り組んでほしいと思う。あと、来週朝山中(ｱｻﾔﾏﾁｭｳ)と練習試合組んであるからまずはそれに向けて頑張っていこう』
全員『ヘーイ！』
今井先生
『まず、気をつけて帰れよ。じゃあ今日の練習は終わる。』
ｶｽﾞﾏ『ありがとうございました！！』
全員『したぁ！！』
こうして八神光輝の新シーズンデビュー戦は終わった。
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