誕生したひ、、

ホッチ  2007-03-10投稿
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父は何してる人なの?

十歳を向かえる前日、母に答てみた。

「人には言っちゃいけないの、、ごめんね。」

家族でも駄目なのか!?それでは困ってしまう!!いつもなら間に受けてしまうところだが、、明後日、父親参観なるものがやって来る。
そこで『父の仕事』を発表せねばならない、、知らないでは後日いじめの対象になること必須だ!!

ベソをかきながら父のもとへ向かう、、。

父は困ったかおをして、何やら紙に書き始めた。

暫し待つとその紙を渡され、それを父親参観で発表しろとのこと、、。

『しがないサラリーマン』というタイトルで平凡な文が綴られていた。

このオヤジは娘に嘘を強要するのか!?
あきれる以外の言葉は見付からなかった、、。

「どうしても言えないんだ、、ごめん。」
誤る父をしり目に私は罵声を飛ばし、渋々ウソ作品を練習する。
威厳と言う言葉は彼に存在しない。

近々、反抗期に成ろうと心に誓った、、。


次の日、私の十回目の誕生日。
意味もなくワクワクし。昨日の苛立ちはさておき、素晴らしい料理とケーキを堪能していた。
このあとプレゼントが貰えるであろう期待、物によっては反抗期の時期を遅らせても良いと考えている。

一通りお腹も満たされそろそろプレゼントだろうと、両親をチラ見する、、。
「はいっ!おめでとう!!」父から、私ほどもあるデカイ袋を渡される。

何処に隠していたのか疑問は沸いたが、ありがたく頂戴してみた。

開けてもよいか、了承をえて中をのぞく、、、


『ドナルド、、?』

アヒルの顔がこちらを向いている、、。
大きなヌイグルミだっ!!
乙女心をつかれ、私は歓喜した!!

袋を取っ払い、それの全貌を見る、、、

えっと、、。背中にチャックが付いてるんですけど、、それに所々汚れてる。
触ると湿っぽい、、。

『それがパパの仕事だよ、、』

、、、!!!人間、本当にビックリすると言葉がでないと初めて知った!!

私は父親を尊敬します。
他の人には言えない、素敵な仕事。



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