１年前。
真吾はかなり可愛い子と付き合ってるって評判だった。それまでも真吾が付き合う子に可愛くない子なんていなかったし、またかって思ったぐらいだった。真吾とはその時かなり仲良くなれていて、『お前とは話してて楽。』みたいに言ってもらえてたし、友達の位置がｷｰﾌﾟできてたから十分だった。何より、真吾自身が『彼女はいつか別れるものだろ。でも友達は違う。』みたいなこと言ってたの聞いたから、嫉妬とか感じなかったんだ。
でもそれはいきなり崩れていった。真吾が部活をさぼるようになったって真吾の友達がぼやいているのを聞いた。しかも今の彼女にあの真吾がハマってるらしいって。
嘘…信じられなかった。信じたくなかった。でも…本当だった。真吾が自分で言ってきたんだ。
『なぁあみ。今の彼女さぁ…なんか今までと違うかも!なんつーか…あれしてこれしてって全く欲求しないんだよね。お前にもよく愚痴ったけど、女ってたいてい甘えるの通り越してﾜｶﾞﾏﾏ言ってくるじゃん?!他の女と喋るな、とかもっとﾒｰﾙしろとかさぁ。でもマジ違うんだよね。なんつーか…うんうまく言えないけど〃』
私は照れてる真吾を初めて見て、その場で泣きだしそうなぐらい動揺した。口唇がかわいていくのがわかった。私はかすれた声で、「よかったじゃん!そんな子なかなかいないんだから大事にしなよ〜!」としか言えなかった。
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