不安と期待がいりまじりはじめて、あやという年上の女性と逢ったなおと。
一回逢って話をしているうちに音楽など共通の趣味があり、おもった以上にあやに対してなおとは好印象を抱いていた。
それからもメールを続け、二回目に逢ったときになおとはあやの車で突然こう切り出した。
「キスしていいー?」
これは好きだから言った言葉ではなかった。
しばらく彼女がいなかった俺は正直、女とエッチがしたいという下心もあったんだろう。
もちろん誰でも良かったわけではない。
あやの外見はかなりのタイプであった。
今思えば最初はそんな感じだったように思う。
なにはともあれ、二人の初キスはあって二回目であった。
さらに三回、四回と逢う。
そのどちらかでノリでラブホにいき、そのときはエッチはしなかった。
何回目かであろうか、逢っているうちにふっとなおとは自分の心に不思議な感情があることにきずいた。
それはあやを好きだって感情。
なおとは車を走らせている、隣にはあや。
突然なおとは
「子供いるってのはあやの個性、今のあやは過去があってこそのこと。良かったら付き合ってくれない!?」
軽い感じでいった言葉だが、なおとにとって人生ではじめての本気の告白だった。
もちろんあやの答えは
「まだ若いんだし、私はやめな〜」
あやも軽い言葉でかえしてきた。
なおとは 繰り返す。
「冗談にうけとった? マジだから、本気で考えて」
こんな感じのやりとりが何回か続いた。
そして、あやはついに
「うん…」
とつぶやいた。
それから言った言葉。
今でもあやを好きな俺は忘れられないでいる
「私より若くって良い女があらわれたら、私なんか捨てていいからね」
学生の男性と、子持ちの女性
なにはともあれ付き合いはじめた。
このときは二人とも明るい未来を夢みていた。