真吾がフラれてから3ヵ月後、私は真吾に告白した。これ以上時間を空けても変わらないと思った。真吾はすっかり立ち直ったと言っていたし、例え返事がダメであっても、同じクラスであるうちに友達に戻りたかったからだ。
私は気持ちを伝えると、恥ずかしさのあまり、「返事はいつでもいいから!」とだけ言って逃げてしまった。真吾はびっくりしたみたいだった。その日の夜メールで『あみは俺のダメなとことかガキなところ全部知ってるから、正直びびった』と言われた。「その全部が好きになっちゃったんだよね」って返したけど、やっぱり返事をもらうのが怖かった…。
次の日から、私は返事をもらうまでは、と思い自分から真吾に話しかけることをためらった。でも何日経っても返事が来ない。自分から切り出そうと思っていた時、私が耳にしたのは真吾にまた彼女ができたらしいという噂だった。私は呆然として、涙も出なかった。バカにされたんだ…そうとしか思えなかった。真吾自身に話なんて聞きたくなかったし、アドレスも変えて徹底的に避けた。たまに真吾の視線を感じたけど気付かないふりをした。そうすることでしか自分を保てなかった。そしてクラス替えがあり、真吾と話さなくなってから1年が過ぎた。そして私は竜と付き合い出したんだ。
『あみ…大丈夫?』マリエに言われて私は自分が無意識に泣き続けていたことに気が付いた。ずっと考えないようにしていたこと…何で今さら真吾が出てくるのよ。私は悲しくて悔しかった。
私「家帰って頭冷やしてみるよ。マリエ、今日はホントにありがとね。竜たちにはまだ黙っててね。」
マリエ『うん大丈夫。また何かあったらいつでも聞くから!』
帰りながら、竜が私の話を真吾にしたのかが気になった。真吾のことだから、私の事は何も話さないだろうけど、それさえもが辛かった。ずっと鍵をかけていた真吾との事を思い出した今、竜の前で今まで通りふるまう自信がなかった。