「なぁ……お前さ、俺が何も気付いてないと思ってる?」
「え?」
ちょっとキツめに先生が私を抱きしめた。
「えっ!?あの……っ。」
「……俺がたまに女子と話したり、授業中になんか目が潤んでたり……。」
言ってる途中、どんどん先生の締めつけが強くなっていくのが解る…。
先生…?
言えないよ……こんな事…先生に言ったら、先生……きっとこれから目も合わせてくれない。
そんなの嫌!!
「……だ、大丈夫です!!た…ただ……もうすぐ卒業だから寂しいだけ…。」
「……そうか。まぁ、俺も高校時代はこの時期はいろいろ思ってたな。」
やっと先生の腕が緩んだ。