「…………と…。」
「………いと…。」
だれかが呼んでる気がする。
「かいと………!」
ふと、振り返ったがいつもの町並み、並木道が佇んでいるだけ。
「なんだかなぁ…。」
俺の名前は天崎海斗。普通の高校生。とりえは足の速さのみ。それも陸上部に入っていたから、てだけ。
今も登校中だ。はっきりいってマンネリ化している生活にゃあきあきしていた。
「お、海斗。おっはよ〜!」
前にある十字路の右からショートカットの女の子が、茶が薄くかかった黒髪を揺らしこちらに駆け寄ってくる。
「なんだ、森か。」
「ぬ、なんだってなによ!開口一番!」
「わりぃわりぃ。」
そんなこんなでまたいつもの一日が始まり、おわる…はずだった。