『ナンデーーーナンデ』
[?!]
自身の陰の姿。
頭を抱えてこちらを睨む、睨むとゆうよりは懇願するような目
『キエタイ イッタ ナンデ ナンデ キエタイ ナンデ ガンボウ キミノォォオッーーー』
ただひたすらに
本能のように
表の光を求めさまよう悪魔
裏の顔面がグニャリグニャリと歪む
それは今までの自分の歪みでもある
[君のせいにしてたのかもねーーーーー今まで]
ピタリと歪みが収まり、元のクーロンの精悍な顔に戻った
[ゴメン....]
ズシャ
[おい、どした?]
青がそんな呑気な口調で話しかけてきたのとクーロンが倒れたのは同時だった
[あっ..クーロン!]
あたしはちょっと迷ってからクーロンのほうに走る、こんなときアホ青なんか気にしてられない
ザックは寝起き直後みたいな青と一緒にトボトボ歩いてくる
まったくもっと緊迫感もちなさいよ
[クーロンなら大丈夫だって、裏に勝ったんだからよぉ]
[は?]
一瞬アホ青がもっとアホになったのかと思った、しかしザックが補足する
[いつかは俺も戦うんだぜ?結構強いって親父が言ってた]
あまり意味が飲み込めない
ザックの意味不明な説明を受け流していると
不意に何かが飛んできたような風を感じる
[キャァァァア!!!ダーリンどうしたのぉぉぉぉっっ!!!!!!!]
鼓膜を破られるかと思うほどの大音量
レインだった...
レインが飛んでくるのとクーロンが呻きながら起き上がろうとするのも同時だったかな
[うげぇぇぇぇ...]
肩をがっしり捕まれながら前後左右に揺らされてクーロンは船酔い状態
ダメだこりゃ