河童?
「君たちさ〜河童退治したことある?」雨宮が二人に尋ねた。
「いや…そのての仕事は受けたことないな…」
河童…川の中に住む妖で、頭頂部に皿があり口は短い嘴で背中に甲羅、手足に水掻きがある。また、シダの葉で頭を撫でると人に化けるといわれている。
「まさか…河童退治なわけ?」
「ちょっと違うな…河童保護かな?」
「保護!?」
二人はは思わず叫んだ。丁度その時、美優がおかわりのコーヒーを持ってきた。「いや実はね…管理局の笹川さんからの依頼なんだけど…河童の子供が流されてきて、保護したのはいいんだけど、上流が界で普通の人じゃ入れなくて」
「笹川さん…清沢川だっけ?あそこの担当役人って西川さんじゃなかったっけ?」
天馬の質問に雨宮は頭を掻きながら答えた。
「西川の奴、ぎっくり腰でね。無理そうだから他に暇そうな奴を探してたってワケ」
天馬が頭を抱えた。「マスター!私も河童にあってみたいです」
「けっこうグロいよ…あれ」
雨宮は美優の言葉をさらりと返した。
「…どーする?受けてみる?」
「仕方ねぇな…」
二人は立ち上がりカウンターに小銭をおいた。
「場所は清沢川。電車で二時間ぐらいだ間違うなよ」
「ハイハイ…行ってきます」
「あっ!そうそうこれ…」
雨宮は天馬に何か投げ渡した。
「何コレ…油?」
「きっと必要になるよ」
雨宮がはを見せて笑った。
つづく