バンドブーム〜7〜

こう  2007-03-14投稿
閲覧数[270] 良い投票[0] 悪い投票[0]


歌を歌うことは昔から大好きだった。

幼稚園児の頃の将来の夢は歌のお兄さん。

だが年が年を重ねてくうちにその夢は薄くなっていった。

そして父の死。

将来の夢さえも見ることができなくなってしまった。
明光はそう決め込んでいた。



小学校3年生。母子家庭ということから始まったイジメ。

市立中学校は小学校の延長線、結局イジメは中3まで続いた。

でも母には言えない。

母の数少ない収入で行く学校を楽しみたい。

無理だ。

イジメられっ子とレッテルを貼られた以上、学校を楽しめない。

誰も相手にしてくれない。ストレス解消マシーンとしか見てくれない。

だったら嘘をつくしかない。
母に楽しい学校生活をおくっていると。






いつの間にか歌だけが救いになっていた。

歌っていると嫌なこと全て忘れることができる。

楽しい。

今こうして大桑たちの前で歌っていること、少なくとも認められたこと、最高に楽しいし嬉しい。

時間が止まればいいのに・・・。



歌はBメロからサビに差し掛かろうとしている。



i-mobile
i-mobile

投票

良い投票 悪い投票

感想投稿



感想


「 こう 」さんの小説

もっと見る

ノンジャンルの新着小説

もっと見る

[PR]


▲ページトップ