「こらこらこら」
振り向くと部屋の入口にユーリの姿がッッ(激汗)
「な、なんやユーリかぁ〜 ノックぐらいし〜や」
「私以外誰も来ないでしょ〜?ッーカ、それ反則じゃないの〜?」
口に煙草をくわえ腕組みしたユーリは先程と打って変わって目が吊り上がっている
「いや、ぼ、僕はやなぁ、苦しいやろう思て…」
もしかして僕、墓穴掘ってる??
「後は私がやるからお店片付けといて!」
ユーリは僕をヒョイと抱えるとゲストルームから追い出しよった
「オィ!ちょッ待ちぃや」
《バタン》
無情にも扉は閉ざされ、僕は店の片付け担当になった
店内に戻る
表の看板は片付けてるようやな
カウンターに残された胡桃の足跡を拭き取り、グラスを洗って店内を掃きガスのチェック…
体が覚えてしまっているひと通りの片付けを終えると、僕は煙草に火をつけた
「…あない酒癖悪い子ォは初めてやで、口より先に手が出る典型やしな」
そしてフト気付く
「あれだけ凶暴なら脅迫なんかはね飛ばしそうやけど…」
自殺の事を別にして、今日の胡桃の行動は他の女性には無い興味深い野性味を醸し出していた
「まぁイイか…明日や…」
ソファに横たわると1日の疲れが眠りに誘った
「…ん…ここは…?痛ッ」
周りを見渡すとどこかの部屋らしい
「私…昨日パンダを飲んで…え?ここ何処??」