その男の子はしばらく私を見つめたあとに先生に謝り自分の席に座った
私はしばらく放心状態で立ち尽くしていた
私は自己紹介の事を忘れてその男の子の事を見ていたそれも先生も困るぐらいにずっと
私は自分がどんな自己紹介をしたか覚えていない
自己紹介の間中ずっとあの男の子の事を見つめていたのだ
(あっ・・・隣の席、彼なんだ。)
私はそんな呑気な事を考えていた
席に戻りすぐに深く深呼吸をした
そうしないと心臓が爆発しそうだった
すると隣にいた彼が私に声をかけてきた
「よろしく。神山さん。」
「えっ?・・・・・あっ、うん。」
私はそれ以上気の利いたことは言えなかった
そして彼の自己紹介
「紺野空(こんの・そら)です。よろしく。」
(へぇ、紺野くんって言うんだ。)
私の脳は一瞬にしてその名前を覚えた
紺野くんはすごく優しそうな雰囲気に包まれていた
私は紺野くんの隣にいるだけで気持ちが高ぶってしまった
(なんだろ・・・こんな感じ、初めて)
私はその時初めて恋をした
初恋は一目惚れ
なんともドラマみたいだった