紺野くんは自己紹介の時も落ち着いた雰囲気で話していた
(はぁ・・・)
私は紺野くんをじっーと見つめていた
紺野くんはかっこよかった
私が言うと説得力がないが本当にかっこよかった。
クラスの何人かの女子が休み時間になるとメアドを聞きに来ていた
他のクラスからも
私はそのたびに気持ちが沈んでいった
(はぁ・・・)
私だって聞きたいのに
話したいのに
近付きたいのに
私の気持ちは当然彼には届かない
その休み時間親友の美幸が私の席にやって来た
「ねぇ美夏、お願いがあるんだけど・・・」
「何?美幸」
私は美幸が頼み事をするなんてあまりなかったので驚きつつ聞いた
「紺野くんのメアド聞いてきて!」
「ふぇ?」
私は耳を疑った
「む、無理無理〜!私が男の子苦手なの知ってるでしょ!」
確かに私はいままでろくに男の子と話をしたことがないのだ
嫌いではない
でも苦手
ましてや初恋の相手になど喋ることすら
いや
近付くことすら困難なのだ
「美夏・・・頑張ってね!恋愛は猪突猛進だよ!」
美幸は私に向かって拳を突き上げた