with、、、?-2

由彩  2007-03-19投稿
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「綺麗、、、ねぇ、月がキレイだよ。」

「あぁ。本当に。」

「あたしたちを見てるみたいだね。」

「んー、あたしたちをじゃなくて、月はみんなを見てるんだ。」

「そうだけどさっ。」

「でも好きだよ。月。
優しくて、落ち着いてて、癒される。」

ちょっとクサかったかな。。。照れながら彼女の顔を見る。
じっと見ている彼女に、さらに照れてしまう。
彼女は、話を続けた。

「この月は、ずっとあたしたちを見続けてくれるかなぁ?」

「うん、きっとね。
日の光が届かなくなっても、今日のこの月の光は、僕達の上に輝いているよ。
むしろ、そうであってほしい。」

思ったことを述べた。
彼女の華奢な腕が僕の背中に伸びる。

「ミオ、、、。」

彼女は、幼い子供のように、僕を呼び続ける。
僕はその回数分彼女をの名を呼び、さらさらの髪を撫で、彼女の唇を奪う。

月が傾いてきた頃、

「行きますか?」

「うん。」

僕は、彼女の手をしっかり握る。
彼女も握りかえしてくる。
ふと頭に浮かぶコトバ。

「ありがとう。」

「愛してる。」

彼女の目から大粒の涙がこぼれる。
僕も少し泣いた。

息を調える。
合図ば僕が出すようにと、彼女が呼吸をあわせる。

「合い言葉は、、、」

『満月がかける前に!!』



若い二人の声は、話し声から悲鳴に変わり、暗い闇へと吸い込まれていった。



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