混沌−?

眼鏡  2007-03-21投稿
閲覧数[598] 良い投票[0] 悪い投票[0]

「こ・・・ここは・・・?」
賢が目覚めると少しくらい森の中にいた。
大きな樹と何だかよく解らない草が鬱蒼と生い茂り、まさに不気味な森とはこのような森を示すのだろう。
「お目覚めですか?」
不意に後から声がして驚いた賢は振り返る。
賢が振り返った目の先には先程自分のことをサポーターと呼んでいた丸い機械が浮いている。
「ここは何処なんだ!?」
「ここは仮想現実世界通称“PMBW”です」
サポーターは簡単に答える。
当然賢はこんな簡単な説明では理解できない。
「PMBWってなんだよ!?」
賢は強い口調で聞き返す。
「PMBWとは・・・」
その時、賢の背後で長く伸びた草がザワザワと揺れ動く。
「オォ!?人間かぁ〜」
生い茂った草を書き分け入って来たのは全長2?程で頭に角を生やした大きな赤い人だ。
手にはこれまた大きいこん棒が握られている。
例えるなら桃太郎等に出て来る“鬼”である。
「あれは普通のゴブリンです。今の貴方でも倒せますよ」
こんな非現実的はな状況で簡単に倒せますよと言われても倒す方法を知るはずが無い。
「倒すってどうやって!?」
「貴方の職は“魔法剣士”です。だから剣で闘うなり魔法で闘うなり好きにしてください」
確かに賢の腰には剣がさしてある。
魔法の使い方は解らない。
仕方なく剣を引き抜く。
剣は以外と短く簡単に抜けた。
刃が80?程のレイピアだった。
「ゥォォオ!」
ゴブリンがこん棒を力いっぱい振り上げて突撃してくる。
「うわっ!」
賢は間一髪でゴブリンの攻撃をかわす。
「でりゃ!!」
賢はすぐに攻撃に転じる。
ゴブリンの脚にレイピアを突き刺す。
感触はレイピアを通して賢の腕に伝わる。
「グワァァァア!!」
森にゴブリンの断末魔が響く。
「コンノォ!」
ゴブリンは痛みを堪えて立ち上がりこん棒を振り上げる。
ゴブリンはこんしんの力を込めてこん棒を振り下ろす。
「ウォォォォ!!」
賢はゴブリンのこん棒を振り上げたときを狙いレイピアを胸に深々と刺す。
こん棒が地面に落ち、凄い音を立てる。
同時にゴブリンも音を立てて倒れる。
「ハァ・・・ハァ・・・」無音に成った森に賢の荒い息の音だけが響く。そして・・・
「や・・・やった・・・やった!」
今度は賢の歓声が響いた。
静かな森には大きすぎる音だった。

i-mobile
i-mobile

投票

良い投票 悪い投票

感想投稿



感想


「 眼鏡 」さんの小説

もっと見る

アドベンチャーの新着小説

もっと見る

[PR]
たった1980円で★
簡単に小顔GET!!


▲ページトップ