綺麗な涙【?小さな幸せ】

ピアニッシモ  2006-01-27投稿
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幸せな時間を過ごした後はなんとなく、ぼんやりしてしまう。
件名:ありがとう。
本文
今Θはスゴイ楽しかった!これからもよろしくな。

家に帰ってからすぐきた健司のメールを見ながら、今Θの出来事を思い出して思わず顔が赤くなってしまった。こんな幸せで良いの?という少しの不安。でも、このメールで吹き飛んでしまった。

ここからの時間は私にとって一番大切な時間。今思えば、とても短かった。でも、本当大切なのは長さではないと思う。どれだけ幸せだったか、どれだけ楽しかったか、それが重要なのだ。

彼と私は、普通の恋愛をした。毎日一緒に手をつないで学校へ通ったり、たくさんおしゃべりをした。こんな小さなことが好きな人と一緒だと楽しくて仕方ない。

『今Θは何の日だ〜?』
誰もいない放課後の教室で彼が言った。
そう、今Θは私達が指を数えて待っていた日。
『付き合ってから一ヶ月の記念日!!!』
私が言うと彼は頷いて『で、実は俺みぃにプレゼント買ってきたんだ。』
と少し得意気に言った。私は本当に嬉しくて『えっ?うそっ!本当に?』と言いながら、飛び跳ねた。
『ああ。ほら、目を瞑って。』
彼はやさしく微笑みながら言った。
言われたとおり私は目を瞑った。
すると、彼は私の唇に彼の唇を重ねた。
優しいキス、そして私のファーストキス。
永く、甘いキスだった。その最中彼は私の手をとって、薬指に何か冷たい物を通した。
キスが終わると私達は笑いあった。
そして彼は私の手をとって、
『ほら。』
と言った。
指輪だった。私の薬指に銀色の指輪が夕日にてらされて輝いていた。
びっくりして、彼を見つめると、彼はそっと私を引き寄せてやさしく抱き締めた。まるで壊れ物にさわるように・・・。
『ず、ずっとこのままでいたいのに。ずっと一緒にいたいのに・・・。』
あの時の彼は変だった。口ではうまく言えないけどなんとなく不安そうだった。
『うん。私はずっと、健司といるよ。』
と私が言うと彼は 『ありがとう。俺もみぃと一緒にいたい。でも・・・。』
と小さな声で言った。でも・・・、の後、彼は何も言わなかった。その後もただ私を抱き締めているだけだった・・・。

それから、私達の運命が少し変わり始めた。そのつづきは次の章で・・・。

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