蜃気楼・・その1

ポカリ  2007-03-22投稿
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和弥....お母さんに抱かれてるみたいだね..

和弥とは
東京で三年暮らした..
「そろそろ籍入れようか。田舎の母さんに心配かけたくねえしさ。」
「・・そうね。でも今の仕事終わるまで名前変えたくないんだ・・もう少し待ってくれないかな」
「ふゥ・・神様僕はまた有能な神様にふられてしまいました。」
「ゴメン和弥・・あきれた?」
「あぁ、いい加減あきれてるよ」
「和弥・・。」
「俺の気の長さにな。」「・・ありがとう。」
「そのかわり、俺のために夢を諦めたなんて絶対言わせないからな。でも・・無理はするなよ──ほらお前の好きなオレンジジュース。」
「うん。私頑張るから。幸せにしてくださいね?。」
・・そぅ、二人の時間は無限にあると思っていた。
でもそれは錯覚だった。
・・・・和弥が事故にあったとき
私が知らせを受けたのは
田舎のお母さんの一日後だった。

警察も病院も
籍の入ってない他人を探してはくれなかった。
仕事も恋も全て手に入るとおもっていた。
でも結局私は
あなたを一人で逝かせてしまった。

!!
ヒヤっとした
後ろをみると高校生くらいの歳の男の子が
ジュースを私の首につけていた

「!!・・なに!?」
「や・・あの・・日射病かと思って・・泣いてるの?」
「あ・・っ・・気にしないで」
「お姉さん東京の人?何もない所でしょ。もっとも俺にとっちゃこれが普通の景色なんだけどね・・」
「そういえば夏なのにお店もでていないのね」
「観光地じゃないしね。」

そうか、私は観光地の海しか知らなかった
人がいないと綺麗だなぁ・・そういえば和弥も言ってたっけ・・・・

「俺の生まれたとこの海って綺麗でさ、ウニとかもいっぱいとれるんだ。お前とも一緒にあの景色をみてみたいな・・」

・・・・私がわがままをいわなければ
和弥とこの景色をみれたのだろうか


「──ねぇ、今も海とか採れるの?」
「うん。ウニでもカキでもたくさん採れるよ。いっつも採ってみんなと宴会してたんだ。でも、それも今年までだけどな」
「え?」
「俺、来年高校でたら東京いくんだ。俺んち母子家庭だから親戚とかめっちゃ反対してるけど・・俺には俺のやりたいことあるからさ」
「──でも誰かを犠牲にしてまで守らなきゃいけない夢なんてあるのかしら」
「──うん。俺もそう思ってた。そしたらこないだ母さんに言われたんだ。」

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