3年振りに届いたメール
もう、記憶の中から消えかけていた7年前の思い出
「久しぶり」
見覚えのある携帯番号から届いたショートメール
2年前に携帯のメモリーが全て消え、思い出したくても、私の疲れ果てた脳は、役立たずだった
「もう、忘れなさい」
神様がそう言っているんだ、と自分に言い聞かせ、時間が過ぎるのをまった
「もしかして…」
「良く分かったね」
3年経って私は大分大人になっていた
大人になった振りをしていたのかも知れないけど…
実際、子供も出来ていたし、仕事もしていて、彼を思い出す余裕も無いくらい、毎日が充実していた…
彼は、強がりだ と昔の様にふざけて言ったけど、今の私は悲しいけれど、それが事実だった
もうすぐ桜が咲く
彼に初めて会ったのも、突然私の前から消えたのも、春だった