あなたの隣

梨華  2007-03-24投稿
閲覧数[611] 良い投票[0] 悪い投票[0]

あなたの隣で歩きたかった。

あなたの隣で笑いたかった。


だけどあなたの隣には
いつも知らない子が居て
いつも紹介してくれる
あなたの優しさが
あたしには

痛いくらいだったよ。


「梨華〜!」
「あ、亮也」
「彼女出来た♪」

そう言って携帯の待受画面をあたしに見せる亮也。
これで何人目だろうとか思いつつ、
「可愛いじゃん」なんて言ってるあたし。

馬鹿みたいだと自分でも思う。
だけどいいの。
この関係を崩したくない。

「綾ってゆーんだ♪」
「今度は長続きするといいね。」
「おう。任せろ!」

そう言ってハニカム笑顔から
「もう別れたよ」って早く聞きたいあたし。
最低な事は分かってる。

だけどいつになったらその待受にあたしを映してくれる?

「じゃ、これからデートだから。」
「ラブラブだねぇ」
「まぁな。」



今では亮也から彼女を見せられても大丈夫だけど
昔はいちいち傷ついたんだよ?

「なぁ、俺彼女出来そうかも!」
「へ?いきなり何?」
「好きな子と両想いだった♪」
「・・・よかったじゃん!おめでとう!」
「ありがと〜」

あたしは一人で泣いた。
おかしくなるほど。
明日から笑っていられるようにと。


今はもう泣かない。
胸がちょっと締め付けられるだけ。
亮也の前では笑っていたいから。

i-mobile
i-mobile

投票

良い投票 悪い投票

感想投稿



感想


「 梨華 」さんの小説

もっと見る

恋愛の新着小説

もっと見る

[PR]


▲ページトップ