チリンと涼やかな音が店内に響いた。
店内には低い音の落ち着いたカントリーミュージックが流れ、香ばしいコーヒーの香りが満ちていた。
カノンのおばさんは奢るわ、といって俺に何にするか尋ねてきた。
「じゃあ、コーヒーを…」「コーヒーでいいの?」
「……………じゃあマンゴーパフェを。」
そうです。
俺は甘党です。
カノンにもよくからかわれたよ。
「マンゴーパフェ?いいわ。」
そう言って、おばさんは、やってきたウエイトレスに注文を伝えた。
「拓海は今までずっとカノンをまっててくれたのね…」
なにを改まった…
「でも、もう一年もたったわ、あの子がいなくなって…もう、待ってくれなくてもいいのよ、あの子ももう生きているのかわからないいし…」
このおばんは何を言ってるんだ。
「俺はカノンが生きてると思いますよ。」
俺は力強く言った。
マンゴーパフェが来た。
俺細長いスプーンを掴み解凍途中の固いマンゴーをほおばった。
おばさんがさらになにか言ったが俺はきいていなかった。
俺の目は窓に釘付けになった…