「ハァ、ハァ・・・」
疲れた・・・。敵に見つかってから20分間走りっぱなしだ・・・。にしても、寒い・・・。なんせここはアラスカだ。なんで俺がこんな所で特殊な服を着てマシンガン片手に走っているかはなんとなくわかるだろう。上からの命令だ。今の装備はマシンガン250発と携帯食糧。後はセミオートマチックピストルが一丁と秘密兵器だけだ。ちなみに秘密兵器以外は全て現地調達だ。
「ハァ、ハァ、フゥ・・・」
駄目だ、もう走れない・・・
「いたぞ!!こっちだ!!」
ちっ、見つかったか。また俺は走り出す。
「撃て撃て!!」
後ろから弾丸の嵐、そのまま走っていたら身体中に穴が空いていただろう。すかさず曲がり角を左にダイブ。
「あだっ!」
顔を床にぶつけた。しかし止まっている暇は無い。また俺は走り出す。
「捕まえろ!」
まだ三、四人で追ってくる。その時俺はポケットから丸い何かを取り出し、床に思いきり投げつけた。その瞬間赤い煙が辺りをつつみこむ。
「うわっ、なんだこれは!?」「イテテ、目がっ!」ただの煙幕ではない。世界一辛いハバネロと唐辛子を混ぜて粉末にした物で目に入ったら一時間は涙が止まらないという恐ろしい物だ。後から応援が来ても涙が止まらないだけなのだ。その泣き叫ぶ姿を座って見ていられるくらい痛いのだ。しかも、換気をするための穴にも入り込み、遠くにいる人も花粉症のように涙が出る。まあ、アラスカの冬に花粉症は有り得ないのだが。これがさっき言っていた秘密兵器だ。
泣き叫ぶ兵士をほおっておいて先に進むと凄く広い雪原に出た。しかし寒い。マイナス何度あるのか気になるくらい寒い。とりあえずすすまなくては始まらないので進み始めた。すると、何かが顔をかすめた。
「!?」
何かとてつもなく早い何かだった。するともう一度。今度は横の木の幹に当たった。何か調べてみると・・・
「ライフル!?」
それは紛れもないライフルの玉だった。つまり俺は・・・
「狙撃されてる!?」
無我夢中で横の陰に飛込んだ。その直後に背中を弾丸がかすめた。玉が当たることは無かったがこの場から動けない。このまま相手が銃を持って歩いてきたら確実に殺される!このまま死んでたまるか!!絶対生き延びてやる!
To Be Continue・・・