その時遅れていた電車が来た。
「来ましたね。私運命とか前世とか信じませんから」
意地をはって言ってしまった。
彼は「オレ達は今日出会わなければならない運命だからこの電車に乗るんだ…」とつぶやいた。
中に乗ると何人かの人がいるくらいでガランとしていた。
私達は隣同士に座った。
周りの人には不釣り合いなカップルに見えていたかもしれない。
それから彼について私のことについてお互いに教えあった。
「オレの名前はリョウ。君は?」
「私はサキ」
彼の話しでは初めて私を見掛けたのはここの近くに引越してきた一ヶ月前のことだという。
駅で前世の記憶と同じ顔の私を見掛けた時は驚いたと話していた。
゛前世で会っていたなんて本当なのだろうか?…″
でも出会った時からなぜか惹かれていた自分がいたことに否定したくてもできない自分がいた…
歳が分かったのは成人式の話しを友達としていたため歳が分かったそうだ。
外の雪は次第に強さを増し、まるで電車の運転は私達をもっと一緒にいさせたい為にゆっくりと走っているようだった…