いっそ恋だったらよかったのかな。
難しい。
女の子同士の「友情」。
幼いあたしたちはとても不器用で
結局 壊わしてしまった
彼女との出会いは中学の時。
入学式のその日、あたしはクラス割りの表を見て軽く絶望していた。親友のナツとクラスがわかれてしまった。他に知り合いで一緒なのは、タマとアイ。けど二人とはそこまで仲がいいわけではないしあたしはとても人見知りだった。不安を抱きながら新しい教室へ入った。
あたしの席は後ろの方だった。唯一の望みのタマとアイとはかなり離れた場所で、周りはほとんど男子。けれどあたしの斜め後ろに女子がたったひとりいた。ハナとゆう女の子。ハナがあたしの中学入っての新しい友達第一号だった。そしてハナにはとてもとても仲良しの女の子がいた。
リョーコ。それが彼女の名前。
その頃のあたしたちには、こんなことになってしまうなんて夢にも思わなかった。
未来なんて誰にもわからないから
「クラス委員長誰がなるんかなぁ〜リョーコやれば?」
「イヤ〜あたしは…」
苦笑いするリョーコとハナの会話が聞こえた。
周りの皆が誰かと楽しそうにしゃべってる中、あたしはひとり遠い席にとり残されていた。そんな中二人の会話が何故か聞こえてきた。
その時あたしはまだハナともリョーコともしゃべった事がない段階だった。のに二人の存在がなんとなく気になった。いやもしかしたらリョーコの方を気にしていたのかもしれない。運命を予感していたのかもしれない。
今となってはわからないけど。
(しっかりしてそうだけど…どっか脆そうだな。どっちかって言うとリーダー的なタイプではなさそー)
あたしのリョーコに対する第一印象。
短い髪で、どこか男の子みたいだった。何者にも侵されない強い意思の持ち主だった。
普通の女の子とは違う雰囲気のリョーコに自然と魅かれた。
けれど
あたしの第一印象は当たっていたことを、約4年後知ることになる。
どんなに強いと言ってもリョーコもやっぱりあたしたちと同じようにまだ子供で
リョーコの放つ強い光には、とても脆いモノも内包していた