輸送船シロナガス2

なまけもの  2007-03-26投稿
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宇宙歴2125年13の月2日
輸送船シロナガス第18貨物室
たった今起きたばかりでパジャマ姿のシュガーは伸びをする
「うーん…むにゃ…?」
そして、隣りにいるシュガーと同じくパジャマ姿のもう一人であるシナモンが挨拶をした
「…おはよう。シュガー」
シュガーはシナモンに気付き、挨拶を返した
「あ、おはようございます。シナモンさん……ふにゃ?どうしてシナモンさん…」
「さあ?でも…」
シナモンはそう言って、お互いの体の自由を奪ってるロープを見る

その頃、船内を周囲に気を配りながら廊下を歩いているモカがいた
「くそ、どこだ…」
そんな言葉を呟いて十字路で立ち止まると後ろからその返事が戻ってきた
「ここだよ…」
そのすぐ後ろ現れた人影はそう言うと何かをモカの背中に押し当てる
「う…うー……」
モカは急に気を失い、その場に倒れる
「すまんな」
そう言って横にしゃがみ込んだのはソルトだった
次に目を覚ました時、モカの耳に聞き慣れた声が耳に入ってきた
「大丈夫ですか…?モカさん」
「……?」
まだ瞼が重く、モカは目をなかなか開けられない
「シナモン?シュガー?」
「はい」
シナモンとシュガーが返事をした後に、もう一人が話しかけてきた
「目が覚めたかね?」
やっと、モカが目を開くと目の前にソルトが立っていた
「…きさま」
モカはロープで縛られた手足を必死にもがいてにらみ付ける
そんなモカにソルトは優しい声で一つの質問をした
「目が覚めて早々で悪いんだが、ラテさんの居場所を教えてくれんか?」

ラテは禁止されていたはずの船外にいた。この星の整備士の服装をして、ドッグの中を見て周っている
「これは……」
その様子を見て、ラテはその場に立ちすくんで動けなかった

モカはもがき続けていた
「知っていたとしても、きさまに教えるか!」
何度ソルトが尋ねてもモカは同じ返事を繰り返す
「だから…ワシはお前達に危害を加えるつもりはない。ただ…早くしないと大変な事になるんだ……」
何度目かで諦めたのかソルト倉庫から出て行った

「居ましたか?」
倉庫から出てきたソルトに、廊下を歩いてきた中年の男が話しかける
「いや、こっちには居らんな」
「そうですか…いったい、どこへ隠れたんだ?」
中年の男は首をかしげた

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