彼も分かっていたのだ。私を苦しめるだけだと。でもこうするしかなかった。『別れの決意』をつける為には。 結ばれたその日を私達は二人の記念日にした。 私は思った。そして口にはださなかったけど彼も思ったはず。別れの日まで最高の『恋愛ごっこ』をしようと。 あなたの優しい眼差しや言葉、私だけにくれる笑顔や仕草。全部今は本物だと思う事があなたの誠意に答える事だと思った。 あれだけ影を落としていた私の生活や心はあなたを好きな気持ちでいっぱいになりあなたがいるから頑張ろうに変わっていった。 毎日あなたの前で笑っていたくて頑張る事であなたに近付ける気がして。 そんな私の気持ちにあなたも全力で答えてくれた。 そしてあなたがバイトを辞める日がきた。 でもそれは悲しい事、苦しい事ではもうなくなってたね。いつのまにか『恋愛ごっこ』は『ごっこ』ではなくなっていたから。 もう二人の間にお互いがなくてはならない存在に自然となっていたから。 もしかすると人は私達の事を先のない恋愛ととるでしょう。