私は平成生まれの都会人。
親もそこそこ若いと思う。
なのに、うちにはテレビがない。
家計が厳しいのだ。
いまどきテレビがない家など、考えられないだろう。
小学生四年生まではなんともなかったが、やっと自分の遅れているとゆう現実をまのわたりにした小学生五年生。
「ねーねー。昨日のテレビ見た人？」
「見た見た。テレビ最高。」
「テレビがなくちゃ生きていけんよねー。」
テレビを連発する友達。
「あんた見らんかったん？」
うちに話題をふりかけてきた。
「テレビ、見てなかー。」
「なんでテレビ、見らん？」
なんだかむかときた。
いじはってみせた。
「勉強してるから。」
「へー。テレビ見ればいいのに。」
しつこい友達だ。
チャイムが鳴り、家へ帰った。
風のように家へ向かった。
「お母ちゃん。なんでｳﾁにわテレビないん？」
ただいまも言わず、息をはーはーさせながら言った。
おかんわ
「うちにわテレビなんがいらんとー。あ、今日パソコンば買ったよ。奮発して、30万！」
……………………………
その前にテレビ買おうよ。
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