「だからぁ〜バイトで忙しいんだって!は?浮気?なに、お前オレのこと信じてないの?」
服を着る私の横で彼女と電話しているこの男。
名前はシュウジ。同級生。
「わかってよ、バイトもお前と遊ぶための資金作りなんだって。な?…うん。好きだよ」
電話の向こうの彼女にかける優しい声と愛の言葉。
さっきまで私のものだったその笑顔。
電話を切ったシュウジは、服を着終えた私を見て不満気な表情を浮かべる。
「…ぇえ〜?なんでもう制服着ちゃってんの?帰る気?」
「どうやらシュウジくんはバイトのようなので、早めにおいとましようかと思いまして」
少し皮肉を言ってやる。
「嘘だよ、バイトなんて。確かにバイトはしてっけど、今日オフだし。もっとエリカといたい」
甘えた目でそんなこと言われたら、皮肉も消えちゃうよ。こいつわかっててやってんのかな…。悔しい。
そのまま返事せずにいたら、引き寄せられてキスされた。
最初は軽く。だんだん深く。
せっかく着たのにまた脱がされてく。抵抗はしない。っていうか、できない。シュウジの骨張った男らしい手に触れられるのが好きだから。
それがたとえ他の女の子を抱いているとしても―――。