「ヴァミオラ盗賊団?……っていうかスケルッチって(笑)」
「コラーーー!!ファンタジーで(笑)とかツカってんじゃないヨー!!」
「でも……透けるっち……。ぷっ」
「は、は、ハナで笑われたーーー!!ちゅうか勝手に変換スルナ!!カタカナでスケルッチ!!」
スケルッチが怒れば怒るほど、余計笑いを誘われる俺。よく見りゃフロンも体震わしながら口元押さえてるよ。
「ッタク!!昨日捕まえたオンナといいコイツらといいココら辺はシツレイなヤツばっかだよ!!」
俺とフロンの笑いがぴたっと止まる。
「昨日捕まえた女……?」
俺がそう言うとスケルッチは……口が軽いのだろう。色々喋ってくれた。
「ソウよ。昨日ウチらが山を調べていたらデアッちゃったオンナよ。ワタシの姿を見るなり逃げようとしたからムカついて捕まえたーのよ!!」
「……名前は?」
それまで黙っていたフロンが若干震えた声で聞く。
「アン?確か……ヒナとかいってたカーナ?」
ズドンッ!!
スケルッチが言い終えるかどうかというところでスケルッチの足元が小さく爆発した。
「案内しなさい……ヒナちゃんが居る場所へ……」
そう言うフロンの目は、味方の俺でさえ引いてしまうような鬼のような目であった。